クリスマスの人気ワイン!「モエシャンドン」

昨日のクリスマスイブは「モエ・アンペリアル」というスパークリングワインを飲みました。ベタですが、安定した美味しさがあり、やはりこれを飲むとクリスマス気分が高まります^^

モエ・アンペリアルは「モエ・エ・シャンドン」というフランスのシャンパン製造会社の代表銘柄です。

モエ・エ・シャンドンは、知名度と人気の高さから、「モエシャンドン」、「モエシャン」などの略称で親しまれており、飲んだ事ある方は多いのではないでしょうか?飲み会などでモエシャンがオーダーされると、みんなテンションが上がりますよね!(私の周りだけでしょうか?笑)

という私も、シャンパンといえばモエシャン!程度で飲んでいましたので、この機会にモエシャンドン(以下、この呼び方で記載します)が人気な理由について調べてみました。

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シャンパンであることの価値

基本的なことですが、モエシャンドンはシャンパン(正式名はシャンパーニュ)という、フランスのシャンパーニュ地方で作られるスパークリングワインの銘柄の1つになります。

シャンパンは、フランスのAOCという規定によって、生産地や、使用可能なブドウ品種、1haあたりの収穫量の制限、熟成期間などが定められており、これをクリアするだけでも相当な手間や時間がかかっていますので、シャンパンの主要な製造工程について簡単に紹介したいと思います。

シャンパンは、生産や味わいを安定させるため、様々な畑やブドウ品種、生産年のワインをブレンドして作られるのが一般的で、このブレンド工程「アサンブラージュ」がシャンパンの個性を作りだす、1番重要な工程になります。

今回飲んだモエ・アンペリアルは、ブドウ品種にピノノワール 30-40%、ピノムニエ30-40%、シャルドネ20-30%が使用されており、100種類を超えるベースワインとリザーブワイン(できの良い年のブドウをワインにしたもの)をブレンドして作られているとのこと。(下記HPより)

www.moet.com

このブレンドを行う人たちの天才的な味覚センスによって、毎年安定したおいしいモエシャンドンが生まれていると思うと感慨深いです。

ブレンドが終わると、瓶内に酵母と糖を加える「ティラージュ」が行われ、栓がされます。

すると発酵によって二酸化炭素が発生し、ワインの中に溶け込んでいくのですが、これがシャンパンに特徴的な「瓶内二次発酵」で、この発酵によってキメの細かい泡が生み出されます。

ワインに炭酸ガスを注入しているわけではないのですね。笑

これで出荷されるのであれば、ワインに炭酸が入っていることが納得ですが、発酵後、なんと栓が一度開けられる工程があります!

「デゴルジュマン」という工程で、栓を空けてワイン内の澱を抜く作業です。それだと炭酸が抜けてしまう!と思うのは素人の考えで(私もそう思いましたが。笑)、ワインの瓶を逆さまにして澱を沈殿させ、澱を抜く前に瓶の首の部分を-20℃に凍らせて開栓すると、澱がキレイに飛び出るようなのです。

どんなものかと、他サイトから拝借した写真が下のもの。。。
澱と同時に、ワインもめっちゃ吹き出てます!笑

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(画像引用元: https://www.suntory.co.jp/wine/nihon/blog/16020516.html

ワインも低温度にしてあるので、吹き出ても炭酸のロスは少ないよう。なるほどですねー

澱をとった後は、目減りしたワインの補填と、ワインの仕上がりの最終調整のため、「ドザージュ」と呼ばれる、ワインに糖分を溶かしたリキュールの添加が行われます。ドザージュ前までの工程で、ワインの糖分はアルコール発酵により無くなっているため、ここで加えられる糖分の量が、ワインの糖分含有量となります。

糖分含有量は、ラベルへの表示が義務付けられており、モエ・アンペリアルの場合、「BRUT(ブリュット)※ワイン1Lあたりの糖分含有量が12g以下」の表示があるため、なかなかの辛口に仕上がっていることが分かります。(1番甘いランクは「DOUX(ドゥー)」で糖分含有量50g以上)

また、ティラージュから出荷までの期間は、ノンヴィンテージワインで15ヶ月以上、ヴィンテージワインで3年以上と、根気が必要な熟成期間が義務付けられています。

モエ・アンペリアルはノンヴィンテージですが、規定最低限より長い24ヶ月の間、熟成を行なっているようです。

以上、シャンパンの製造過程について調べたことを抜粋で紹介しましたが、これだけでも手間がかかり価値のあるアルコール飲料であることは納得ですね^_^;

何故モエシャンドンは人気なのか?

続いて、シャンパンの中で、何故モエシャンドンが人気かということについてです。

フルーティーな香りとキレのある酸味で飽きがなく、様々な食事との相性が良いなど、品質的に優れていることも当然ありますが、調べてみるとブランド力も大きいのではないかと思いました。

例えば、下記のような点。

①ナポレオンを始めとする要人の御用達。代表銘柄「アンペリアル」は、皇帝という意味で、ナポレオン生誕100周年を記念して1869年に販売された。

②シャンパンファイト(スポーツの表彰式などでシャンパンをかけ合う行為)の始まりとなった※諸説あり(参考URL:&ttps://ja.m.wikipedia.org/wiki/シャンパン

③1970年代にシャンパンタワーを世に初めて披露した。(参考URL:https://www.google.co.jp/amp/s/prtimes.jp/main/html/rd/amp/p/000000015.000002978.html

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モエシャンドンの起源は1743年と古く、①のように要人に評価されたことで、高い地位を築いてきたことや、②③について、初めてかどうかの真偽は定かではありませんが、このようなハレの場のセレモニーで頻繁に目にしたことで、「シャンパンといえばモエシャンドン!」のイメージが刷り込まれていったのではないかと思います。

まとめ

今回は、説明が長くなったのと、恐らく多くの方が飲んだことのあるシャンパンだと思うので、飲んだ感想は省略し、私の独断によるワイン評価のみ記載します。

・飲みやすさ:★★★★☆(フルーティーな香りときめ細かく喉越しのよい泡)
・コスパ  :★★☆☆☆(シャンパンなので高いのはしょうがない)
・おすすめ度:★★★★☆(飽きのこない味で幅広く料理に合う)

(★☆☆☆☆:普通、 ★★★☆☆:良い!、 ★★★★★:最高!)

 

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今回は、シャンパンの泡がどのように生まれるのかと、澱抜きの仕方を覚えて頂ければ何かの役に立つかと思います。笑