この書籍は、2018年9月25日に出版されたもので、正式名は「世界のビジネスエリートが身につける 教養としてのワイン」、著者は「渡辺順子」さんです。
私は世界のビジネスエリートでも何でもないですが(笑)、「教養としてのワイン」という部分が気になって購入しました。タイトルの通り、コミニュケーションの場や、ビジネスなどで有用なワインについての知識が興味深く記されています。
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世界のビジネスエリートが身につける 教養としてのワイン [ 渡辺 順子 ] 価格:1,728円 |
様々なワインの情報を一様に紹介する本ではなく、あるワインや産地などについて、歴史やトリビア、ビジネスなど様々な切り口から書かれており、読み物としても面白い本でした。
著者の略歴を、書籍より下記に引用します。日本人ながら、世界の富豪にワインを紹介するようなすごい方です。。。ラトゥール(ボルドー5大シャトーの1つ)のワインを、ランチでサンドウィッチと合わせて飲んだことがある、という文章が衝撃的で、住んでいる世界が違う・・・と思い、思わず笑ってしましました。
2001年から大手オークションハウス「クリスティーズ」のワイン部門に入社。NYクリスティーズで、アジア人初のワインスペシャリストとして活躍。オークションに参加する世界的な富豪や経営者へのワインの紹介・指南をはじめ、一流ビジネスパーソンへのワイン指導も行う。 2009年に同社を退社。現在は帰国し、プレミアムワイン株式会社の代表として、欧米のワインオークション文化を日本に広める傍ら、アジア地域における富裕層や弁護士向けのワインセミナーも開催している。
この本では、フランス、イタリア、そしてニューワールドのワインの順で、国ごとにワインに関する話が展開されていきます。
面白いのは、単にワインの産地や品種、銘柄の紹介するだけではなく、それらにまつわるトリビアや歴史、エポックな出来事などを様々な視点で切り出し、著者の豊富な経験を交え、充実した内容で書かれていることです。 ワインの産地や銘柄の名前などを覚えるのは、私は苦痛に感じるタイプですが(笑)、こういった印象深いエピソードが書かれていたことで、各種ワインに対するイメージをかなり具体的に持つことできました。
前半のフランスのワイン紹介では、ボルドー5大シャトーやロマネコンティなど、超高級ワインについての話が主体で、「このワインを飲むことは恐らく一生ないだろう。。。笑」とは思いながらも、ワインにまつわるエピソードが面白かったので楽しんで読めました。
後半になると、ニューワールドのワインやビジネスについての話など、身近に感じられる話題が多くなり、さらに興味をひかれました。 ワインのコアな世界から自分が普段飲んでいる身近なワインについてまで、幅広く語られており、自分が普段飲むワインの位置付けが理解できたことが良かったです。
ワインの基礎知識から銘柄についての深いエピソードまで、幅広い情報が興味深く書かれているため、ワインに興味を持ち始めた方や、すでに詳しい方でも面白い本かと思います。
また、同じく渡辺順子さんが書いた「高いワイン」もエピソード満載で面白い本です。